フクロモモンガは小動物のなかではなつきやすい部類です。
ただ、臆病で神経質な性格のため、根気よくコミュニケーションをとりましょう!
目安としては脱嚢(だつのう)初期の場合は1~3か月ほどで仲間と思ってくれます。
尚、大人でも丁寧にコミュニケーションをとればなつくのでご安心ください。
ただし、個体の性格やかかわり方によってはなつくのに時間ががかる可能性があります。
本記事ではフクロモモンガがなつく方をお伝えします。
※脱嚢(だつのう)とは?
カンガルーなど有袋類がお母さんのふくろから出る現象です。有袋類の赤ちゃんは生まれたとき母親のふくろ(育児嚢)で育てられます。生後2か月ほどで赤ちゃんがふくろからでてきます。その後は母乳を飲むことで成長し脱嚢2か月後には離乳します。
飼い主のニオイを覚えさせよう
なつくために必須な「飼い主のニオイ」を覚えさせましょう!フクロモモンガはニオイを共有しあうことで仲間と判断します。逆に記憶にないニオイを感じたら威嚇や攻撃をします。
まずは靴下やタオルを用意して、飼い主の首・脇・足に身につけて過ごしてください。理想は1日ですが難しい場合は4時間ぐらいでも大丈夫です。
充分にニオイがついたタイミングで、寝床のポーチやケージの中にいれます。フクロモモンガはモフモフして狭いところが好きなので靴下はポーチにいれる寝袋としても機能します。
タオルはケージに敷き詰めるほうが喜ばれますし、トレイシートの役目も叶えます。なお、1~2週間でニオイが落ちるので新しいものに変えましょう。
これ以外にニオイを覚えさせる方法とは首掛けポーチにフクロモモンガをいれて飼い主の首にかけて過ごす方法もなつく可能性が高まります。
私も仕事中はもも吉を首掛けポーチに入れて過ごしていました。時々、もも吉が動くので打ち合わせ中に笑わないようにするのが大変でした(笑)
「三晃商会のフクモモなかよしポーチ」にように首からかけられて、中がモコモコでフクロモモンガの顔が見れるような構造がおすすめです。
ただ、もも吉はポーチよりも靴下の中で過ごすのが好きみたいです。
食事orおやつをあげながら名前を呼ぼう
「美味しいご飯をくれる音がする!」と覚えてもらうために名前を呼びながらおやつをあげげるとなつくのに効果的です。食事orおやつは手のひらで与えます。
フクロモモンガがなついてきたら、与える距離を少しずつ伸ばして遊んでみるとよいです。フクロモモンガからおやつによってくると飼い主に慣れてきた証拠です。
新鮮なミルワームをそのまま乾燥させました。豊富な動物性たんぱく質を含むミルワームを手軽に与えられます。乾燥しているので保存にも便利!定期的に与える事で健康維持をサポートします。
しかし、虫が苦手な方も多いと思うので、ささみやチーズなどをあげるとよいです。フクロモモンガ用がベストですが人間用のチーズやささみも問題なく食べます。もしくは、チキンピューレにはチーズ味もあり、また液体に近いのでご褒美に与えるのもOKです。
ちなみに「もも吉」はチーズとヨーグルトが大好きで、煮干しは大嫌いで口をつけてくれません。逆に「ルピィ」と「ベル」は煮干しが大好きです。
※食事の例:ミールワーム・コオロギ・チーズ・ささみ・煮干し・卵黄・レバー・ヨーグルト・モモンガ用のマシュマロ・フィッシュスティック
なお、ミールワームやコオロギなど生きている虫を上げる際は、こぼさないように気を付けましょう。知らないうちに大量発生します。フクロモモンガはエサが増えて喜ぶかもしれませんが、飼い主には耐えがたい光景かなと(笑)
与えてよい食事について、詳細を確認したい方は別ページでご確認ください!
【赤ちゃん限定】指からミルクをあげよう
赤ちゃんフクロモモンガの食事はミルクがメインです。
最初は警戒心が高いためスポイトでミルクをあげましょう。
ミルクを与え続けて威嚇が和らいできたら、指にミルクをつけてなめさせていきます。
指にミルクがあることで飼い主のニオイと指は危険ではないと覚えさせるためです。
続けていくと指を見ても威嚇をしなくなり、最終的になつきます。
■ミルクのポイント
脱嚢(だつのう)してから6~8週までミルクを与えることをおすすめします。ミルクは市販のフクロモモンガ専用の製品でOKです!
尚、スポイトでミルクを与える際はフクロモモンガが舐めやすいようにゆっくりと1滴ずつ与えましょう。
ミルクを与える量は脱嚢(だつのう)の経過によって変わります。
・脱嚢から2週まで:1~2時間ごとに0.3~0.5cc
・脱嚢から2~4週まで:2~3時間ごとに0.5~1.0cc
・脱嚢から4~6週まで:3~4時間ごとに1.0~2.0cc
・脱嚢から6~8週まで:2.0~4.0cc+大人のエサ
※ミルクは人肌くらいの温かさ
ちなみに、もも吉の場合は
■1~10日間
近づくだけで威嚇を30秒する。ビクビク警戒しながらミルクを食べる。
■10~20日間
指を近づけると一瞬威嚇をする。最初よりも警戒心は緩和されるも疑いながらミルクを食べる。
■20~30日間
威嚇は一切なし。指を近づけると自分から手を伸ばしてミルクをなめる。
といった推移で私への警戒を解いて、なついてきました。
ミルクについては「ジクラ アギト 万能モモンガミルク」シリーズを与えておりました。
万能モモンガミルク BABY&YOUNG
イギリスの動物園で開発された本品は栄養価が高く、お腹に優しい人口ミルクです。糖質やビタミンなどの栄養成分以外にも動物性タンパク質を多く含んでいますので昆虫の代わりとして与えることができます。
フルーツミックス味の粉ミルクなので、ベビーの主食としてだけではなくアダルトにはサプリメントとして長く与えることができるのも特徴です。モモンガ以外の小動物にも有効です。栄養補給が簡単にできます。
なつくまでは飼育環境を変えない
フクロモモンガがなつくまではケージで過ごさせましょう。ケージが自分のテリトリーと覚えることで安心感につながります。
また、へやんぽもなつくまでは禁止です。部屋全体を自分のテリトリーと思い野生化してしまうことがあります。
なお、へやんぽを実施する場合は、蚊帳の中で遊ばせたほうがフクロモモンガは安全です。蚊帳であればフクロモモンガが冷蔵庫や洗濯機の隙間に入ったりしないですし、糞やおしっこの処理が簡単になります。
以上がなつく方法ですが、根気よくコミュニケーションをとることが大事です。
フクロモモンガしたら人間はとても大きな生き物のため警戒心はどうしても発生します。
しかし、一度なつくと一生の友達になります。なれてくると手の中でスヤスヤ寝てしまうことも。楽しいフクモモライフをつくりましょう!